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マルコによる福音書 8章(パンのことを心配する) [マルコ]

イエスの弟子たちはパンの心配をしなくていいことが分かる。働かなくていいということではない。心配は無用であるということである。だいたい誰もがその点で心配するわけだが、心配するだけ損である。気持ちが疲弊するだけである。神様はご覧になっている。ご自分に仕える者が空腹で亡くなることなど決してお許しにならない。そのことは、神に仕える者たちが、これまで経験してきたことから理解できる。その危うい経験を乗り越えてきた(神の支えを経験してきた)人ほど、余計な心配をしなくなる。

マルコの記述によると、まだ12使徒たちは経験が足らなかったようだ。イエスの大きな奇蹟を見てきたにも関わらず、心配している。それで、弟子たちは、だいぶ厳しくイエスから諭されている。ほぼ叱責にちかい。それほど言われないと分からない分野なのだと思う。

8:14弟子たちはパンを持って来るのを忘れていたので、舟の中にはパン一つしか持ち合わせがなかった。 8:15そのとき、イエスは彼らを戒めて、「パリサイ人のパン種とヘロデのパン種とを、よくよく警戒せよ」と言われた。 8:16弟子たちは、これは自分たちがパンを持っていないためであろうと、互に論じ合った。8:17イエスはそれと知って、彼らに言われた、「なぜ、パンがないからだと論じ合っているのか。まだわからないのか、悟らないのか。あなたがたの心は鈍くなっているのか。 8:18目があっても見えないのか。耳があっても聞えないのか。まだ思い出さないのか。 8:19五つのパンをさいて五千人に分けたとき、拾い集めたパンくずは、幾つのかごになったか」。弟子たちは答えた、「十二かごです」。 8:20「七つのパンを四千人に分けたときには、パンくずを幾つのかごに拾い集めたか」。「七かごです」と答えた。 8:21そこでイエスは彼らに言われた、「まだ悟らないのか」。

日常生活の必要物についてあれこれ心配するのが人の常である。イエスの有名なたとえに次のものがある。以下、マタイによる福音書の6章から引用する。

6:25それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。命は食物にまさり、からだは着物にまさるではないか。 6:26空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。 6:27あなたがたのうち、だれが思いわずらったからとて、自分の寿命をわずかでも延ばすことができようか。 6:28また、なぜ、着物のことで思いわずらうのか。野の花がどうして育っているか、考えて見るがよい。働きもせず、紡ぎもしない。 6:29しかし、あなたがたに言うが、栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。 6:30きょうは生えていて、あすは炉に投げ入れられる野の草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上よくしてくださらないはずがあろうか。ああ、信仰の薄い者たちよ。 6:31だから、何を食べようか、何を飲もうか、あるいは何を着ようかと言って思いわずらうな。 6:32これらのものはみな、異邦人が切に求めているものである。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。 6:33まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。 6:34だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。

冒頭の25節にある「思いわずらうな」をある英語翻訳では、25 “On this account I say to you: Stop being anxious about your lives as to what you will eat or what you will drink, or about your bodies as to what you will wear. と、始まる。

Stop being anxious ~である。

その点での心配を止められないのが人の常なのだ。それだからこそ

Stop being anxious ~なのである。

口語訳聖書 マルコによる福音書
http://bible.salterrae.net/kougo/html/mark.html

新世界訳聖書 マルコによる福音書 8章
https://wol.jw.org/ja/wol/b/r7/lp-j/nwtsty/41/8#study=discover





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